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糖化のトリセツ 糖化の原因と症状 糖化を防ぐにはサプリは?

糖化のトリセツ提供: NHK

「糖化のトリセツ(取扱説明書)」ダウンロードはこちら


トリセツ01 老化の原因 “糖化は万病の元” だった!

糖化とは、たんぱく質と糖が結びついて体がコゲる現象です。この糖化は美容や老化だけでなく、寿命にも深く関係していると注目されています。

人間の体の多くを占めるたんぱく質。筋肉や骨、臓器、皮膚、爪などの主成分もたんぱく質です。血液中の余分な糖が結びつくことで、たんぱく質が固く茶色く変色するのが糖化です。これは肉が熱で茶色く変わるのと似ており、体温によって長時間かけて進行します。糖化によって変化したたんぱく質はAGE(終末糖化産物)と呼ばれ、一度できてしまうと元に戻りにくい厄介な物質です。

糖化が皮膚で起こればシミやシワといった肌の老化、骨で起これば骨粗しょう症、脳で起これば認知症や脳梗塞、さらには心血管疾患、動脈硬化、腎臓病、肝臓病、糖尿病、がんにもAGEが深く影響しているとされています。

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🔍「糖化」は寿命をも予測する!?

2018年、オランダのフローニンゲン大学がAGEに関する驚くべき研究を発表しました。AGEの蓄積度を測定する糖化測定器を使って、7万人以上の健康的な人々のAGEを調査したところ、AGEの蓄積度が高いグループは、低いグループに比べて糖尿病や心臓病になるリスクが3倍、死亡リスクは5倍になることが判明しました。コレステロールや血圧などの数値とは関係なく、AGEが高いだけでも死亡リスクが有意に上がることが示されています。

日本でも一部の医療施設で「糖化測定器」を使ってAGEを測定できます。自分のAGEを測定したい方は、かかりつけの医師に相談するか、インターネットで「糖化測定器 導入施設」と検索してみてください。

 


トリセツ02 どんな人が糖化しやすいのか?

🔍日本人1万人の調査で分かった糖化しやすい人の特徴!

糖化は、体内のたんぱく質と余分な糖が結びついて起こります。これまで糖化の研究は主に血糖値の高い糖尿病患者に焦点を当ててきましたが、最近の研究により、血糖値が正常な健康な人々の中にも糖化が進んでいる人がいることが分かってきました。

昭和医科大学の山岸昌一さんが健康な日本人1万人のAGEを測定し、生活習慣を調査した結果、健康な人でも糖化が進んでいる人に特徴的な生活習慣が浮き彫りになりました。そこで、トリセツ独自の「糖化度チェックリスト」を作成しました。日々の生活習慣のチェックに役立ててください。

 

 

<糖化度チェックリスト>

  • □ 運動不足である(30分程度の運動を週1回以下)
  • □ 睡眠不足である(5時間未満が週4日以上)
  • □ 甘いものをよく食べたり飲んだりする
  • □ ふだんから朝食をよく抜く
  • □ 食後に急激な眠気を感じることがある
  • □ 夕方にけん怠感やだるさを感じることがある
  • □ こげの多い食品や加工食品を多くとっている
  • □ アルコールをよく飲む(ほぼ毎日)
  • □ たばこを吸っている

👉 チェックが3~4つ→糖化リスクに<注意>
👉 チェックが5つ→糖化リスクに<要注意>

糖化は長い時間をかけて徐々に進行するため、短期間での改善は難しいです。チェックリストを参考にして、糖化しにくい生活習慣を長く続けることが大切です。


トリセツ03 隠れた糖化リスク、それが食後高血糖!

👆糖化年齢の高い人5人中4人で発覚した食後高血糖!

糖化測定器で「糖化年齢が実年齢よりも高い」と判定された方5人に、血糖値を24時間モニタリングできる機器を取りつけてもらったところ、5人中4人が食後に急激に血糖値が上昇することが分かりました。これは「食後高血糖」と呼ばれる症状で、食後に血糖値が180mg/dLを超えると要注意です。

一般的な健康診断では「空腹時血糖」を測るため、食後に急上昇する食後高血糖は、普段気づきにくい「隠れ高血糖」とも言われています。食後高血糖の状態が長く続くと、血中の余分な糖により糖化が進む可能性があります。


🚶‍➡️血糖値マニアがみずから実践!“ちょこっと運動”

血糖値の専門家、東京慈恵会医科大学の西村理明さんが毎日行っている食後高血糖の対策は、食後に“ちょこっと動く”ことです。具体的には、食後に階段を2階分ほど上り下りしたり、廊下を早歩きしたりします。筋肉を動かすことで、食後に上昇した糖を効率よく消費することが狙いです。

📝ルール

  1. 運動時間: 1~2分でOK。階段を使わなくても、スクワットや早歩き、立っているだけでも効果があります。
  2. 開始のタイミング: 食後15~30分から。食後2時間の間は30分に1回行うと効果的です。

“ちょこっと運動”は毎日続けることが大事です。1フロア上のトイレに行く、30分に1回は立ち上がって少し動く、ちょっと遠くへランチに行くなど、無理のない範囲で日々の習慣にしてください。

 

 


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